ディスカッションパートナーは「目からウロコ」を外してなんぼ
数日前、「中国の化粧品市場について知りたい」というクライアントさんのところで、1時間ほどディスカッションをしてきました。
お会いした人たちは、3人の日本人男性+1人の中国人女性のチーム。
すでに様々な情報をお持ちでしたし、私以外の方にも類似のインタビューをされていました。
「我々、男性なので化粧品について詳しくなくて」
なんてお話から、和やかにスタート。
「中国の化粧品市場ってどんな感じなんですか?」
「収入をどれくらいの割合で化粧品に使っているのでしょう?」
という質問などを受けながら、私なりの実情をお話ししたり、クライアントさんの考えを確認したりという感じで進んでいたのですが、15分もすると、
「日本の化粧品ブランドの先行きは明るいんですよね?」
「中国女性は、技術的にも品質的にも安心の日本ブランドが好きですよね?」
という、確認のような質問に。
これは良くあるパターン。
すでに持っている情報が古かったり、日本の固定概念(常識)に縛られているために起こりがちです。
例えば、私は、
「中国女性は日本ブランドではなく、欧米ブランドに憧れていてそれらを使いたいと強く思っている。今後、所得が増えれば欧米ブランドを使うはず。実際、ドラッグストアでは日本ブランドが強いが、百貨店では欧米ブランドが強い」
という話をしましたが、
昔からの固定概念(常識)としては
「肌や文化が似ていて、効果も安全性も担保されている日本ブランドが好まれる。それは富裕層になればなるほど、その傾向が強い」
という感じ。
また、
「若い女性が結婚したり子供を持ったら、化粧品にお金を使わなくなる」
というのが、「日本の固定概念(常識)」
「日本は、収入が1人(夫)だけになったり、共働きでも1.5倍の収入程度だから子供が生まれたら消費先は変わるのは当然。でも、中国人は女性も男性と同じように働き続けるから、結婚により2倍の収入となる。子供が生まれても、日本人ほど所得配分に変化は必要ない。」
というのが私の意見。
すでにもっている概念(常識)から離れない限り、いろいろな情報に触れたとしても、その概念(常識)の枠に入っているものしか受け入れられなくなりがちです。
話の進め方として、「本当に?」というような疑いの質問が先方から出るように、「対話」に工夫をしています。
また、様々な業種や業界からの多角的な情報もインプットと、それに伴い固定概念にとらわれていない客観的な視点を持つようにすることで、「本当に?」と思われる新鮮な話ができるようにしています。
(私が長期的にどっぷり入るサポートは常時1−2件しかお受けせず、ワンショットでのオファーも多く受けている理由です)
1時間後にいただいた感想として、
「目からウロコな話ができて、すごく新鮮でした」
という、嬉しいものをいただきました。
新しい情報がちゃんと腹落ちした様子なので、今後は新聞やネットなどの情報からにも今までと違うアンテナがたったはずです。
予定調和を求めるのであれば、私に仕事を依頼する必要はありません。
会議を通すための仮説の検証が目的であれば、ネットでのアンケートなどでも十分得られると思います。
調和を崩して、より広く深く、さまざまな角度から物事を見ることで、リスク回避や可能性の拡大を目指すのが私が提供しているディスカッションパートナー の役割です。
ご自身のアイデアに、何か「ピン」ときていない場合は、私のような専門家の力を借りるのも一案かもしれません。
ご興味があればお問い合わせください。