インサイトがマーケティングの核である
桜が咲いたのと同じ時期に、満開だった椿。
今まさに!というタイミング。
花びらも傷んでいるところなく、とっても綺麗でした!
人の行動を喚起するのは「気持ち(=インサイト)」
さて、私はこの椿を「美しい」と思って写真に撮りましたが、みなさんが私と同じタイミングで同じ花を見たとして、私と同じように感じ、同じように写真に納めたでしょうか?
人によっては、「花が咲いてるなー」としか思わないかもしれないし、「写真に撮る穂の関心はない」かもしれません。
さらに言うと、私自身、「約束の時間に遅刻しそう!」なんていう時だったらこんな行動をしなかったかもしれません。
アクションをする人の興味関心や、シチュエーションなど複合的な要素が重なることで、「気持ち(=インサイト)」がくすぐられ、アクションが変わってくるわけです。
マーケティング調査をしたところでインサイトはわからない
ディスカッションパートナー としてマーケティングアドバイスをご提供している企業さんから良く聞くのは「でもマーケティング調査をしないから、売れる商品やサービスができてないんです。なので、調査から一緒にお願いします」というようなご要望。
しかしながら、闇雲に数字を見たからといって何かがわかるわけではないのです。
例えば、人口ピラミッドを見て、何か気づいたことはありますか?
(出典:総務省統計局)
・70歳前後と40代前半の人口が多いんだな
・子供の数は本当に減っているんだな
・年齢が上がると女性の方がボリュームが大きいな
・95才以上だと、男性:女性が1:5ぐらいになっているな
・1920年の形と、2015年では全然違うな
そんなことが見て取れるのではないでしょうか?
しかしながら、私(=アクションを起こす人)が、どんな「気持ち(=インサイト)」をくすぐられるのかは分かりません。
その人の気持ちになってみる
人口ピラミッドから単純に、少子高齢化、女性が長生きということから、単身の75歳以上の女性向けの商品(サービス)に商機があると仮定しましょう。
「75歳になった独り身の私ってどんな生活をしているんだろう?」
・一人暮らしに不安を感じているかな
・一軒家だと階段が大変だな
・ちゃんと貯金しているから、年金以外にも余裕があるかな
・時間もあるし、今はまっているヨガを続けているかな
・体力が落ちていたら心配だな
そんなことを想像すると、どんなものが売れそうかが想定できます。
スポーツジムのマーケティング担当者だったら「75歳以上の女性向けのヨガ」がいけそうだと仮定したとしたら、「一人暮らしに不安を感じているから、不安をシェアしたり助け合えたりする友人が欲しい」というのが「気持ち(=インサイト)」がくすぐられる人もいるでしょうし、「体力が落ちないようなエクササイズ」という人もいるでしょう。
「友達を作りたい」人には、曜日や時間が固定されたグループレッスンが良いでしょうし、「体力をつけたい」人にはプライベートレッスンが良いかもしれません。
もしかしたら「階段が大変」ということが気になっていたら、「階段がない経路で通えるスタジオ」でないと不安でしょう。
インサイトがマーケティングの核である
マーケティングとは、「気持ち(=インサイト)」をくすぐりアクションにつなげる筋道を作ることです。
商品(サービス)はもちろん、広告も、使用するコピーも、「気持ち(=インサイト)」がわかっていないとできません。
莫大な費用をかけて広告を入れられる体力があれば、世の中の雰囲気を変え、トレンドを作りだし、「気持ち(=インサイト)」を変えていくことは今でも可能でしょう。
それでも、作り出す「気持ち(=インサイト)」を担当者が腹落ちしていなければできません。
答えを何かに求める前に、想像することが大事です。
想像するコツはまた明日。
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